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基本的にはね・・・

  •  同じ使用者のもとで職種や職務内容、あるいは勤務先が変わることを配転といいますが、これに対して、指揮命令権をもつ使用者が変わる場合を出向または転籍という。
    身分的には元の会社の従業員としての地位を維持したままで出向先で働くわけだけど、これがいったん元の会社との契約を終了させる場合には、出向ではなく転籍となる。
    出向の場合、いずれは元の会社に復帰することが保証されているのが原則(とはいうものの、それだって確実じゃない)。それにしたって、長年親しんだ職場を離れて、しかも使用者が変わってしまうわけだから、働く者にとっては一大事出会いだよなあ。しかも、いい年になってから単身赴任なんてことになった日には、「そろそろ辞めどきかなあ」ぐらい思っても不思議じゃない。
     さらにだ、出向先の使用者の指揮下に入るということは、労働時間や休日・休暇などの労働条件は、出向先の企業の就業規則に従わなければならないということだ。

出向の拒否

  •  とまあ、こんなキビシイ出向。したくはないよね。じゃあ、拒否できるのか?
    基本的には、出向させるには労働者の承諾が必要であり、使用者が一方的に命令することはできない、されている。ただし、ここでまた就業規則と労働協約が登場するわけだが、これらのなかに「どのような会社への出向命令であってもいつでも従う」と規定されている場合、これが労働者の「承諾」であるとみなされて、労働者は涙を飲まなければならないのが実情だ。
    だから、もし出向を命じられて「NO」といったら解雇するといわれた場合には、これは裁判に持ち込むしかない。時間がかかるし大変な労力であることは間違いない。でも、本当に不当だ、不利益だ、不合理だと感じたのなら、長い出会い系期間をかけて戦うことも「誰かがやらなければならないこと」なのだ。
     実際に、これまでの判例で「一方的な出向命令は無効」とされたケースも少なくない。たとえば専門的な技術をもつ社員が、まったく無関係で単純な作業をさせられるような職場への出向を命じられた場合や、両親が病弱で看病をしなければならないなど不利益がある場合がそうだ。おそらく、こうした判例が積み重なって、少しずつ改善されていくしか方法がないんじゃないかな。
    ボクにはそこまでできないという人は、会社にとって必要な人物になること。なあんだ、そんなことかと思うかもしれないけど、現在の日本企業の体質では仕方のないことなのかもしれない。

降格・昇進差別の違法性

  • 「もう昇進はあきらめましたよ。アトから入ってきた後輩に先を越されるし、ボーナスだって、同僚よりも少ないし・・・結局、社長に嫌われてんすよ」(Sくん・27歳・食品メーカー勤務)
    よくあるパターンだよね。このあと結局、働く気が起こらなくなって、当然、業績も上がらないし、そこを責められてまたボーナスが下がって・・・悪循環だ。
     こうした、昇給、昇格、降格、配転、ボーナスの査定など、いわゆる人事考査を行う権限を「人事権」という。これは使用者の特権といわれているけど、ムチャしていいっていうわけじゃない。たとえば、Sくんのように、社長が「個人的にキライだから」を理由にして、他の人を一律に昇格させているなかで、差別して昇格させなかったりするのは違法。もちろん、裁判で争うことになったら、社長はあーだこーだと理由をつけて、そんな理由にはしないだろうけどね。
    では、そのほかの違法になるケースを上げてみよう。
    @国籍、社会的身分または信条による昇進差別:外国人だから、○○教の信者だからということを理由に昇進させないのはいけないのだ。
    A性別による昇進差別:女性であることを理由に昇進や昇給させないのも違法。たとえば、同じ時期に採用され、同じように仕事をしながら特別な理由もなしに男性社員と給料が違う場合、「なぜ違うのか」を聞いてみること。明確に答えてもらえないような場合、女性だからという理由の場合がある。
    B不当労働行為にあたる昇進差別:労働組合に加入したり、あるいは労働組合を結成しようとしたことに対する「見せしめ」的な差別は、不当労働行為として禁じられている。
    C相当な理由のない降格で、賃金が相当下がるなど、本人の不利益が大きい場合:相当な理由、というところが問題だけど、ようするに「そりゃいくらなんでもかわいそうじゃないの」というような降格のこと。
    D職務の内容はまったく変更がないのに、資格や等級を引き下げられて賃金が下がる場合:以上のようなケースが違法。で、昇進差別だと思ったら、結局は裁判に持ち込むしかないんだけど、使用者がこれらを裁判での理由に挙げることはあり得ない。だから、そのときに有利になるように、上司に降格の理由を尋ねたときの会話などを録音しておくのもテかもしれないね。